🎄ドイツの伝統的なクリスマス菓子【レープクーヘン】🎅 - 🥐パンと滞在国ドイツにまつわるブログ🍻

こんにちは☆彡

ドイツではもう10月後半頃から、スーパーマーケットでクリスマス菓子が売られ始めます。

‥ハロウィーンの雰囲気を無視して(笑)

そんな中でも、今回はドイツに来てから病みつきになった、すごくお気に入りのクリスマス菓子について紹介します😋✨

わざわざニュンベルクまで足を運ばない限り、基本的にクリスマスの時期でしか購入できない『オブラートのレープクーヘン』。

何週間も日持ちがするので、買いだめすればクリスマス後もその味を楽しめるのがいいです♬

日本へのお土産によく買うのですが、家族からも友人からも100％好評です❕❕

クリスマス期間にドイツ旅行に来た方には、お値段は張りますが現地でせっかく手に入るチャンスなのでオススメします🥰

80代後半の祖母も大喜びでした💛

～『レープクーヘン』とは？～

---レープクーヘンは主に、2種類の生地に分類される---

・Lebkuchenteig (レープクーヘンタイク ※生地の仕上がりが固め)

・Lebkuchenmasse (レープクーヘンマッセ ※生地の仕上がりがゆるい)

ドイツのオクトーバーフェストやお祭りでは、よくハート形のデコレーションされた固い大きいクッキーを見かけます。シナモンなどのスパイスが効いた、独特な風味がし厚みがあります。このタイプのクッキーで、日本でも見かけることのあるヘクセンハウスは『レープクーヘンタイク』から作られます。

一方でナッツの風味が効き、しっとりと上品な味わいが楽しめる『オブラートのレープクーヘン』は、レープクーヘンマッセと呼ばれる生地から焼き上げられます。

主な材料は卵、砂糖、ナッツ類、レープクーヘン用のスパイスです。

但し、材料のナッツとして数え上げられるのはクルミ＆ヘーゼルナッツ＆アーモンドのみです。

写真のように形は、どれも円盤形です。土台となるオブラートはお店でも家庭でも既製品が利用されます。クリスマスの時期には、必ずどこのスーパーの棚でも見かけられるので、家でも手作りで焼くのをチャレンジできますね😉

主に使用されるレープクーヘン用のスパイスは、シナモン・コリアンダー・チョウジ・カルダモン・メース・ピメント・オレンジピール・レモンピールです。

業務用に既に混ぜられているものもありますが、丹精込めて生地を作っているお店は独自に配合しています。

～様々な『オブラートのレープクーヘン』の種類～

Oblaten-Lebkuchen (オブラートのレープクーヘン)
Feine Oblaten-Lebkuchen (上質なオブラートのレープクーヘン)
Feinste Oblaten-Lebkuchen / Elisenlebkuchen (より上質なオブラートのレープクーヘン / エリーゼンレープクーヘン)
Haselnuss-Lubkuchen (ヘーゼルナッツのレープクーヘン)
Wanlunn-Lebkuchen (クルミのレープクーヘン)
Mandel-Lebkuchen (アーモンドのレープクーヘン)
Weiße Lebkuchen (白いレープクーヘン)

それぞれの商品名を名付けて販売したい場合は、定められた既定の分量の材料の条件を満たさなければなりません。それぞれの規定を見てみましょう💡

～Oblaten-Lebkuchen【オブラートのレープクーヘン】～

生地の中に最低でも合計7％以上の植物由来のもの (※例えば、ピーナッツやココナッツ)、そのパーセントの割合の中の半分である3.5％かそれ以上が、木の実類 (※アーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミ)であること。

～Feine Oblaten-Lebkuchen【上質なオブラートのレープクーヘン】～

生地に最低12,5％以上のクルミ＆ヘーゼルナッツ＆アーモンドのどれかの組み合わせが入っていること。

～Feinste Oblaten-Lebkuchen / Elisenlebkuchen～

【より上質なオブラートのレープクーヘン / エリーゼンレープクーヘン】

生地に最低25％以上のクルミ＆ヘーゼルナッツ＆アーモンドのどれかの組み合わせが入っていること。ピーナッツやココナッツなどの使用は認められない。更に、小麦類などの生地への配合が最高でも10％であること。

～Haselnuss-/ Walnuss-/ Mandel-Lebkuchen～
【ヘーゼルナッツ、クルミ、アーモンドのレープクーヘン】

最低20％以上の割合のヘーゼルナッツ、クルミ、アーモンドの組み合わせか、そのうちの1種類または2種類のナッツの量が生地に対して使用されていること。

～Weiße Lebkuchen【白いレープクーヘン】～

全卵またはその量に値する卵製品、乳たんぱく質製品の1種類以上を15％以上生地に配合すること。小麦粉類とでんぷん類は、40％以上使用してはいけない。但し、ピーナッツなどの使用は可能。形は必ず四角形で、フィリングを混ぜたり砂糖衣などを表面に塗ってはいけない。

基本的なデコレーションは‥

スタンダードのエリーゼンレープクーヘンは生地は同じですが、デコレーションを変えて販売しています。よく見かけるのが、『Natur』『Glasur』『Shokolade』の３つ。

クルミやピスタチオなどの別の味のバージョンは、他のコーティングやトッピングが施されています。

『Natur』はカロリーをちょっと抑えたい、甘さ控えめなものを試したい方にお勧めです。但し、コーティングがされていない分乾燥が早いです💦

『Glasur』は、砂糖衣がかけられたもの。ちょっと表面がパリッとしています。

『Schokolade』は、みんなが大好きなチョコレートです。基本的にダークチョコレートがかけられていて、よりしっとり感を味わえます。

ちなみに、『gefüllt』とは‥👀❔

『gefüllt』とは、『フィリング入り』の事を指します。通常の生地にゴロゴロとナッツが入れられたり、キャラメルなどを入れて焼かれています。ボリュームもスタンダードな種類の物よりあり、ちょっと食べ応えがあります😄

～オブラートのレープクーヘンの歴史～

オブラートのレープクーヘンは、バイエルン州にあるニュンベルクという街で生まれました。『ニュンベルクのレープクーヘン』は1927年に商標登録されており、1996年にはヨーロッパ全土でも登録が認められています。

14世紀ごろのニュンベルクは、重要な貿易の拠点。アーモンド、ハチミツ、チョウジやカルダモンといったもの珍しいスパイスが輸入され始めました。

そんな14時世紀以降に『レーブツェルター Lebzelter』や『レープキュッヒナー Lebküchner』と名付けられた、レープクーヘン専門店が誕生。最初の専門店として認められたお店は1395年に正式登録され、初めは僧侶や修道女たちが固い生地のレープクーヘンのみを焼いていました。その後、様々なレシピを考案している間に生地が鉄板に張り付かないようにと、オブラートに似たものを生地の下に敷き焼いてみました。そして『エリーゼンレープクーヘン』が誕生。14世紀ごろにニュンベルクのお城で誕生したこの焼き菓子は、当初14人の従業員から考案されました。名前の由来は、当時の工場長の娘の名前『エリザベート』から名付けらたそうです。

1996年7月1日にEU全土でも商標登録が認められてから、上記で説明した材料の配合率による名前の振り分けが定められ、今では有名な焼き菓子へと名を広めています。

☆参考書類 ※ドイツ語☆